● 断酒例会とは

・例会は公的施設(庁舎、公民館など)の一室で月曜から土曜まで毎日どこかで開催されます(➡例会のご案内を参照)。
・お酒で苦しんだり、苦しませたりした「酒害」体験を話すこと、聴くこと、これに終始する場が断酒例会です。
・例会では10~20名くらいの参加者が約2時間(各自5~10分程度)、順次それぞれの酒害体験を話し、話し手以外の人は聴くことに徹します。発言者に対するコメントやアドバイスは禁止、言いっぱなし、聴きっぱなしが原則です。
・家族も、酒害の影響をまともに受け、心が傷ついています。家族としての体験談を話すことで傷ついた自己への洞察が深まり、回復へと向かいます。

● 「体験談」とは

・お酒で苦しんだり、苦しませたりした「酒害」体験を話すことです。話すことで自分の過ちを見つめ、酒によって歪められた自分の心を掘り下げることができます。また他者の語る体験談を共感しながら聴くことで様々な気づきを得ることができます。体験談の共感とは「魂のふれあい」でもあります。そのふれあいが仲間の絆を強め、信頼関係を深めていきます。
・自らの酒害につながることであれば「生育歴」を語ることも大切です。また、家族が語る体験談から自分では思い起こすことのなかった事実に気づかされ、体験談の「掘り起こし」につながることがしばしばあります。
・仲間の体験談を素直に受け入れ、自己洞察を深めることが大切です。受容や共感が感じられる例会は「癒しの場」に変わります。みんな仲間だという「一体感」自分はアルコール依存症だという「自覚」が断酒継続の大きな力となります。

--以下に断酒例会で唱和する「誓い」の言葉を紹介します。

★断酒の誓い
一、私たちは酒に対して無力であり、自分ひとりの力だけではどうにもならなかったことを認めます。
一、私たちは断酒例会に出席し、自分を率直に語ります。
一、私たちは酒害体験を掘り起こし、過去の過ちを素直に認めます。
一、私たちは自分を改革する努力をし、新しい人生を創ります。
一、私たちは家族はもとより迷惑をかけた人たちに償いをします。
一、私たちは断酒の歓びを酒害に悩む人たちに伝えます。

★心の誓い
・私は酒害から回復するため断酒会に入会しました。
・これからは例会に出席して酒を断ち、新らしい自分をつくる努力をいたします。
・多くの仲間が立ち直っているのに私が立ち直れないはずはありません。
・私も完全に酒を止めることができます。
・私は心の奥底から酒のない人生を生きることを誓います。

★家族の誓い
・ 私は夫(息子・妻)の酒害に巻き込まれて悩み、苦しみました。
・ アルコール依存症は家族ぐるみの病気です。病気だから治さなければなりません。また治すことができます。
・ これからは酒害を正しく理解し、互いに協力して心の健康を回復します。
・ 私は断酒会の皆様とともに幸せになることを誓います。